耳鼻咽喉科について

病気は鼻や口から

食べ物や空気の入り口である口と鼻をきれいな状態に保つことで、色々な病気が良くなり、また色々な病気の予防にもつながります。

お母さんから、「熱が出たら、耳鼻科、小児科どちらに連れて行けばいいのですか?」というご質問を受けることがよくあります。

お子様の発熱の原因で、意外に多いのが、中耳炎です。

熱に加え、機嫌が悪い、夜中にぐずる、食欲がない、耳をよく触るといった症状があれば、中耳炎である可能性が高く、我々耳鼻咽喉科医専門医は、「耳」のスペシャリストなので、すぐに正確な診断と的確な治療が行えます。

小児科の先生から、「熱が下がらないので、中耳炎ではないですか」と、紹介されるケースも増えています。

逆に、中耳炎がなく、高熱があれば、インフルエンザ・アデノ・溶連菌等の迅速検査を行い感染症のチェックをします。

それらがすべて陰性で、なおかつ咳がひどければ、肺炎や気管支炎も疑って、小児科を紹介します。

ですから、どちらか迷われる場合は、先ずは耳鼻科を受診され、耳鼻科の病気がなければ、小児科を受診して頂くといいのかもしれません。

以下は代表的な症状を上げていますのでご参考下さい。

耳垢栓塞

耳垢(耳あか)がたまって外耳道をふさいだものです。

外耳道の入り口近くに、耳垢腺や皮脂腺といった分泌物を出す器官があります。

こうした器官から出る分泌物と外耳道の古い皮膚がはがれ落ちたものやほこりなどが一緒になったものが耳垢です。

耳垢は、耳かきで取り除いたり、自然に排出されて、通常は外耳道をふさぐほどにはたまりません。

しかし、体質的に脂肪分が多い耳垢だったり、炎症により耳垢が多くなると、自然排出しにくくなります。

また、耳垢を取ろうとして、逆に奥へ押し込んでふさいでしまうこともあります。

耳がふさがって圧迫される感じ(耳閉感)、難聴、耳鳴りなどが主な症状ですが、耳に痛みを感じることもあります。

治療は、耳垢を鉗子(はさみのような形をした器具)などで取り除きます。

耳垢が硬くこびりついて取れない場合には、温水などで洗浄して、耳垢を軟らかくしてから取り除きます。

ただし、鼓膜に穴があいているなど既往症がある場合には、悪化させるおそれがあるので洗浄は行いません。

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)

耳下腺炎としてよく認められるものは、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)です。

流行性耳下腺炎は、ムンプスウイルスの感染で起こる病気で、耳たぶの下にある耳下腺(唾液腺の1つ)が炎症を起こす病気です。

顔が腫れて「おたふく」のようになるので、一般的には「おたふくかぜ」として知られています。

冬から秋にかけて多い病気ですが、都会では季節に関係なく発生します。乳児は母親から免疫抗体をもらっているのでかからず、2~7歳の小児に多くみられますが、成人にもみられます。

一度かかると終生免疫ができるので、二度とかかることはありません。

症状は、2~3週間の潜伏期を経て発熱することが多く、頭痛がして、耳たぶの下(耳下腺)が腫れてきます。

片側だけの場合も、両側が腫れてくる場合もあります。片側だけが腫れた場合は、時期がずれて反対側が腫れてくることがあります。

腫れるときに耳下腺が痛み、口を大きく開けたときや酸っぱいものを食べたときにも痛みが増すことがあります。

また、耳下腺を押すと膿が出ることもあります。

40度の高熱を出すこともありますが、おおよそ1週間程度で腫れ、痛み、発熱などの症状が消えて回復します。

ただし、1割未満の確率で髄膜炎や髄膜脳炎を併発することがあり、激しい頭痛、吐き気などの症状があります。

反復性耳下腺炎は、耳下腺炎を繰り返す病気で、風邪や疲労などで体力が低下したときに慢性炎症のある耳下腺に細菌が入って起こるものです。

一般的に小児の反復性耳下腺炎は、成長とともに症状は軽くなります。

耳下腺炎の治療は対症療法が中心となります。

流行性耳下腺炎は伝染性の病気なので学校は休ませ、安静にして耳下腺の腫れを冷湿布で癒し、抗生物質を内服します。

うがいをして口内を清潔に保つことも大切です。

慢性副鼻腔炎

急性副鼻腔炎の炎症がなおらず、膿がたまる病気で、蓄膿症ともいいます。

鼻の粘膜には粘液層があり、細菌の侵入を防いでいます。

しかし、ウイルス感染症などで粘膜がおかされると抵抗力が弱くなります。そこに細菌が二次的に感染して炎症をおこします。

この炎症によって副鼻腔に膿がたまります。これが慢性副鼻腔炎です。

鼻腔の炎症は、早期に治療をすれば、ほとんどは治癒します。

しかし放置しておくと、慢性化してしまいます。

副鼻腔はとても狭い穴で鼻腔と通じていますが、副鼻腔が炎症をおこすと穴がふさがってしまいます。

そのため、副鼻腔内の細菌感染が長期化し、膿汁が停滞します。

そして副鼻腔内の粘膜が炎症性の変化をおこしたものが、急性副鼻腔炎です。

この急性副鼻腔炎は、多くが自然、あるいは治療で回復します。

しかし、感染が何度もおこり、粘膜の炎症性変化が慢性化して再び元にもどらなくなることがあります。

これが慢性副鼻腔炎です。

副鼻腔は閉鎖的に構造になっているので、一度炎症をおこすと鼻腔にひろがりやすく、膿がたまりやすいのです。

そのため薬物も到達しにくくなり、炎症もなおりにくくなります。

症状は、多くが鼻炎をともないます。

鼻腔粘膜が腫れたり、鼻茸ができると、空気の通り道が塞がれるため、鼻づまりがひどくなります。

炎症が長くつづくと、粘膜からの分泌物が過剰となり、鼻水が粘りけをおびたものになって、膿を含んだ鼻水がのどへ下がる、後鼻漏があらわれます。

また、頬や鼻の根本の部分や側頭部など、炎症をおこしている副鼻腔に対応する部分に痛みを感じたり、頭痛や頭重感をなどがおこります。

人によっては味覚障害や、鼻性注意集中不能症という注意力や記憶力が減退してあきやすくなるなどの症状がでることもあります。

鼻がつまるため、口で呼吸することが多くなります。

そのため、鼻汁がのどに流れたりして気管支に炎症をおこしたり、胃腸障害をおこすこともあります。

さらに副鼻腔にとなりあった耳管や目に影響がおよぶと、耳管炎や滲出性中耳炎、眼精疲労、弱視などの合併症をひきおこすこともあります。

急性喉頭炎

病名のとおり、喉頭粘膜が急に炎症をおこしたものです。

喉頭粘膜だけが炎症をおこすことはまれで、多くは急性上気道炎が同時におきています。

そのため、鼻炎や咽頭炎をともない、急性気管支炎を併発することもあります。

もっとも多い原因は、ウイルスによるかぜです。

また、細菌感染をおこしていることもあります。

このほか、汚れた空気や刺激性のガスの吸入、声の使いすぎや急性伝染病も原因となります。

急性上気道炎の諸症状であるせきや発熱、鼻汁、のどの痛みがおこります。

また、声帯の炎症で声がかれるなどの症状がでます。声帯粘膜の炎症がひどい場合、まったく声がでなくなることもあります。

ほかの咽頭粘膜の炎症がひどい場合は、飲みこむときにのどが痛む嚥下痛などが主体となります。

間接喉頭鏡や喉頭内視鏡などで、喉頭粘膜の腫れ、血管の充血などで、急性喉頭炎であると診断できます。

治療は、急性上気道炎の治療が中心となります。

鎮痛薬抗ヒスタミン薬、抗生物質・抗菌薬などを使用します。

また、抗生物質や副腎皮質ホルモン薬を噴霧するネブライザー療法も行います。

このほか、安静にすること、室内の保温・保湿に気をつけることも大切です。

また十分に休養をとり、症状が改善するまで声はなるべく出さないようにすることも必要です。

急性喉頭炎は、通常2週間程度で治ります。

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